2016年11月30日水曜日

New Heritage Of Real Heavy Metal 2

外気温−2℃の標高1000m、諏訪富士見より新譜のお知らせです。ピアニスト西山瞳さん率いる例のアレの第2弾が間もなく発売なので、前回のアルバム同様セルフ・レビューをしてみました。



この記事とだいぶ情報が重複しますが、参加ミュージシャンやレコ発ライブ情報、音楽サイトやメディア露出情報等はオフィシャルサイトをどうぞ。

NHORHM Official Site

昨年に自分が参加した中では最も各所で話題になった企画で、予想以上にメタラーに評判が良く、自分が長野県に移住した後も現地ライブで前作「NHORHM」を既にお持ちのお客様からサインを求められた程でした。
本記事は発売前のちょいネタバレを含みますが、そこから「一体何をやらかしとるんやろか?」と興味を持って頂くもよし、ご購入後に現物を聴きながらタネ明かしをお楽しみ頂くもよし、と思っています。とにかく中の人はこういう思いで作りましたと。

では昨年に引き続き、主にドラム担当者目線で1曲ずつ思い入れを書いていきます。

1. Kings Of Metal キングス・オブ・メタル / Manowar マノウォー
オープニングチューンという事がわかっていたので、「オープニングチューンやで!!」という気持ちを音数普段の1.75倍/sec.に込めました。

2. Speed スピード / Loudness ラウドネス
わたくし相当なひねくれ者で八方美人のため、普段は誤解を避けるべくジャズ・ドラマーとは自称しない事にしていますが、ラウドネスのこの曲だからこそ「リアル・ジャズ!!YEAHHHHH!!」というジャズ度100%で叩きちぎりました。お陰様でラウドネスの中の人から有難いお言葉を戴けたようです。
ドラム&ベースのコーナーも良いですが、個人的には織原良次の強力にドライブするウォーキング・ベースを聴いていただきたいです。

3. All Over The Nations オール・オーヴァー・ザ・ネイションズ / Helloween ハロウィン
これいいわあ、好きやわ。トリオの演奏が1番好きかも。こういう歓びに溢れたピアノがすごく良いですね。ハロウィンの曲を公式に披露できる歓びなのか!?グルーヴは試行錯誤の末、「バイヨン」になりました。バイヨンに埋もれていたいくらいバイヨンが大好きです。

4. Decadence Dance デカダンス・ダンス / Extreme エクストリーム
高校時代に原曲のコピー歴ありの第2弾。既にネタバレ済みですがゲスト・ヴォーカルの冠徹弥さんが凄い!絶叫しても1オクターブ上のピッチにビキーンと当たる確かな技術はさすがメタルシンガー。
我々もジャズを日常的に演奏するプレイヤーですが、この様なエンタメ・ジャズスタイルは比較的門外漢で、全員門外漢なメンバーで一つの方向に向かっているのが実にカオスな面白さ。

5. Beyond The Realms Of Death 死の国の彼方に / Judas Priest ジューダス・プリースト
まるで我が町富士見の雪景色のようなサウンドですが、富士見は死の国じゃないですから!

6. Iron Man アイアン・マン / Black Sabbath ブラック・サバス
秘技「壁を通り抜けようと思えば通り抜けられる奏法」が一番使えたかな。

7. Mystery Of Babylon ミステリー・オブ・バビロン / 西山瞳
オリジナルなんで当然なんですが、「西山瞳trioニューアルバム w.織原良次 橋本学 全曲オリジナル」というCDに入っていても全く違和感ない素の3人ですね。わたくしは素になるとこんなにも「他力本願・ニッポンいちの無責任奏法」を使っている、というのがよくわかりました。

8. Over The Hills And Far Away 望郷の果て / Gary Moore ゲイリー・ムーア
ゲイリー・ムーアと昔共演していたドラムのゲイリー・ハズバンドが好きでね。憧れの兼業ミュージシャンなんですが、鍵盤奏者兼打楽器奏者というとてつもない兼業、いつでもどこでも世界一の変態フレージング、オチの全く無いドラミングには涙を禁じ得ない。

9. The Gift Of Music ザ・ギフト・オブ・ミュージック / Dream Theater ドリーム・シアター
うーんこれも愛に溢れたアレンジ。そして前作では意外なファンキー・サイドを見せてくれたテナーサックス橋爪亮督氏が、今作では橋爪ワールド全開です。世界にこんな音色と間合いの人は他にいないんじゃないかな。「アレンジと共演者の音からドラムの展開は勝手に掘り起こされる奏法」の典型となりました。

- Bonus Track -
10. THE ONE ザ・ワン -Live Version- / BABYMETAL ベビーメタル
普通にええ曲やで。BABYMETALの素直さというか潔さというか、そういうものを大人の姑息さやずるさ、ええかっこしいみたいなもので汚(けが)さないでカヴァーできているといいなと思います。

だいぶネタバレしているのがこちらです。上のレビューの通りでしたかね?

まあしかし、橋本学の長野移住でバンドの皆様には日程調整で色々と面倒をかけたかと思います。それでもこうやってセカンド・アルバムまで参加が実現できた事は本当に嬉しく思いますし、リーダー西山さん、オリちゃん、アポロサウンズの阿部さん、その他プロジェクトに携わって下さった皆さんには本当に感謝しています。もちろん、1stが好評だった上での第2弾実現なので、1stご購入の皆様とライブにお越しの皆様あってのNHORHMです。改めて感謝を申し上げます。

ひとまず発売は12月7日、当日に横浜ドルフィーにてレコ発ライブを行います。ライブ会場にて概ね実演しますので、こちらをお読みの皆様にはライブに是非お越しいただきたく、アマゾン等ネット販売のリンクは今は一切貼りません!

12/7(水)横浜 Dolphy (tel 045-261-4542)

【New Heritage Of Real Heavy Metal 2 発売ライブ】


西山瞳pf 織原良次fretless ba 橋本学ds


開場18:30 開演19:30/前売3,000円 当日3,300円 ※ご予約をお願いいたします

2016年11月9日水曜日

甲信越での活動その後


長野県富士見に移住して早8カ月になろうとしています。こちらは標高1000mなもので、今晩の最低気温は-3℃という予報が出ています。

移住を完了してから、長野界隈で活動されているミュージシャンの方々やお店からお陰様で大変歓迎して戴き、演奏の機会も徐々に増えてきました。

真っ先に誘っていただいたのは山梨県甲府・桜座のジャムセッション・リーダー。
ジャズのみならずフォークやウクレレやファンクなどノンジャンル、そしてドラマーが多くてドラム談義に花が咲いたりと、楽しいです。お客様の多くが常連さんという、地域密着が成功しているセッションだなと思いました。
共にセッションリーダーでご一緒するピアノの古谷淳さんは旧知の間柄。古谷さんの音楽力はとんでもなく高く、甲信地方発信の何か面白いものを今後一緒に作れればと考えています。
次回桜座セッション「桜ジャム」は11/22(火)です。

長野県内では安曇野に在住されていて県内様々なステージで活動されているベースの中島仁さんからご連絡戴き、ピアノの藤原尚さんとの自己のユニット「Seiren」に混ぜていただいたりしています。
Seirenについては移住前のネット調査でチェック済みでしたので、まさかこんな早くに参加が決まるとは、という思いでした。9月に松本VANCafeHOUSEで初ライブでしたが(ライブの模様)、とても気持ちの良いサウンドでした。
バンドプロフィールに「ヨーロピアンジャズ」とありますが、個人的には北信発信の、空気の澄んだ風土ならではの雰囲気を強く醸し出すサウンドに感じます。ECMレーベルが厳冬の北欧ならではのアルバムを多数リリースしているので、信州から打倒ECM!!といきたいところですね。
Seirenと橋本とのライブは今月、都内進出しまして、11/26(土)に練馬・大泉学園の「in F」にて行います。この北信サウンドは必聴です!わたくしは富士見で東信(南信?)サウンドを蓄えておきます。

ベースの中島さんには11/18(金)松本ジュリアーノでのヴォーカル・ライブにも誘って頂きました。ヴォーカルは都内でもライブをされている堀内実智代さん、ピアノはスウェーデンの森泰人(b)さんとも長く活動されている山口泰一郎さんです。森さんとは一度ご一緒しましたが、東京TUCでスキーウェアみたいな衣装で演奏されていたのが強力なインパクトでした(もちろんベースは素晴らしかったです)。
ジュリアーノというお店は一度伺いましたがイタリアン・レストランで非常に美味しいです。シェフのマスターが実はドラマーで、様々なドラムアクセサリーを手造りされており、お客で伺ったのにシンバルの付属品を1つ戴いてしまいました。ドラム繋がりで何かできないか、マスター直々に打診があり、ドラム関連イベントの話が進められそうです。

もう一軒松本では昔からお世話になっている「ダルース」というライブハウスがあり、千葉在住時にも信州大学ジャズ研の学生さん向けに何度かクリニック&セッションをさせて頂きました。
移住にあたりお店に連絡、活動についてご相談させて頂いたところ、こちらでもまずはジャム・セッションから、いずれクリニックも復活させていけそうな感じです。次回私がセッション・リーダーで参加が決まっているのは12/25(日)です。

あと現在企画進行中なのは、夏に参加した某トリオの長野県内ブッキングのお話と、北信の某グループで有名な某ピアニストの方から3月末にデュオのお話を頂いたのと…こちらはまだ未発表なので全て伏せ字にさせて下さい。

あとはなかなか日にちが合わず実現できていませんが、飯田や伊那方面の南信でもっと活動できればと思います。移住の大きなきっかけをくれた森田修史(sax)君をはじめ、南信にも志の高いミュージシャンが多くいます。

長野県内では兼業ミュージシャンの方がほとんどですが、皆さんとても熱心で、ライブやパーティ等の現場も多数経験されています。ミュージシャンではありませんが「音響エンジニア兼コーヒー屋兼家具職人」という信じられない兼業の人もいて、移住の際にブログに書いた「百の仕事を持つ」という生き方を既にハイクオリティで実現している人達に実際に出会えています。

まだまだ先になりますが、いずれ自分もそうなれるべく日々精進していかねばと思います。

まずは打楽器兼菜食ラーメン職人からだな!!