2014年8月15日金曜日

野沢トレイルフェス 後編

 エイドで相方の顔を見て、補給食のチップスターとコーラとポカリを戴き、残りの距離と時間を聞いた事で、奥底に眠っていたエネルギーが体じゅうに漲ってきた気がします。目の前のトレイルが平らな事がわかると、なんと走れてしまいました。
  とはいえ、長くは持ちません。走っては止まり走っては止まり。ただ少しでも走る事により、制限時間内にゴールできる可能性がある。残り5kmを1時間以内、全部歩きだと微妙に間に合わない。

  結構走れたな、あと1kmくらいかと思ったポイントに無情にも「残り3km」の看板が。こういう当てにならない無用な皮算用は身を滅ぼすと何度言ったらわかるのか。

  それでもがむしゃらに前に進みます。歩きじゃだめだ、競歩くらいのペースで。このあたりは全てアスファルト、しかもほぼ登りのみ。参加者の中でビリの方だったので周りに他のランナーもおらず、公道なのに通行人もおらず。そんな中、普段なら舗装路ではまず使わないストックを大仰に使いながら、なりふり構わず前進します。おっさんが全てを進む事に捧げているその姿はおおよそ人様に見せられる物ではありません。

 このコース、ゲレンデ駐車場脇を通ります。さらに、偶然ですが自分の車の前を通ります。まさにこのタイミングでそこに差し掛かったのですが、足が棒以下なのに自分の車に乗っちゃいけない奇妙な状況、こんな事普通に生活していたらありえないのになあ。

 ゴール前、大きく登っていくコースの先に見慣れた後ろ姿が。なんと先行した相方に追いついてきました。膝の事があるとは言え、そもそも登りは私の方が得意、下りは相方の方が得意なので、登り部分が多いエリアだった事から追いつけました。もちろん待ってくれていたためにここで接近しているのですが、これはまさかの同時ゴールが可能かもしれない!このペースならいける!ただ、相方は自分が追いついている事には気づいていません。
 あとコーナー1つ曲がればゴールまで一本道、という目の前に広がる光景は、ゴールゲートまでの長い下り坂。はい、下りですね。膝爆弾が追いつけるわけもなく、相方さんさようなら~となりました。しかしほんとに下り速えーなー!

 下りの階段の無い斜面はワルツの歩行じゃ無理。いったいなんだこりゃ?変拍子?いやフリーダム。なんでもいいや、転げ回ってでもゴールしよう。
 ゴールゲートではDJ?実況アナ?さんが名前をコールしてカメラマンが写真を撮ってくれます。左足一本でケンケンでゴールしてやりました。

                28km、完走です!!
 

 その夜は、Wさん、Nさんと私、相方とでWさんお勧めの蕎麦屋さんで打ち上げ。ランナー4人はお店の方に念を押されつつ全員大盛りメニューを完食。
 WさんNさんは共に4時間強での完走。さすが、鍛え方が違います。相方も単独ならもう少し速いタイムだったはず。膝爆弾野郎はレース中皆さんから心配されていたそうで、大変申し訳なかったです。

 泊りはWさんのご実家がなんと老舗の温泉旅館だそうで、そちらにお世話になりました。温泉がこれ程ありがたいと思った事はありませんでした。

 レースの感想として。まず、めちゃくちゃ楽しかったです。登山とは違い短時間でバリエーション豊かなコースを味わえ、山のスケールの大きさを感じられました。

 自分の事を振り返ると、まずコンディション作りが甘かった。筋トレとストレッチ、膝のケア、坂道トレーニングをもっと積まなければなりません。鋼の足を手に入れるために!
まあしかし、痛みを感じ始めた後23kmほど、根性だけでよく完走したものです。心が折れなかった点は評価しても良いかなと思います。
 ちなみに膝の方は翌日にはほぼ痛みはなくなり、もちろん演奏には何の支障もありません。トレーニングしたりレースに出たりは、故障をしない、スタミナのある体作りにも繋がります。今すぐという訳にはいきませんが、足回りをパワーアップしてまたレースに挑戦したいと思っています。

 最後に、今回お誘いいただいて素敵な旅館でおもてなしして下さったWさん、長野市から日帰りなのにレース後遅くまでお付き合い下さったNさん、Wさんを紹介してくれて膝爆弾に途中までお付き合いしてくれた相方、運営サポートして下さったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

    以上、NTF(野沢トレイルフェス)でHBD(膝爆弾)の巻でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿